たかだか数センチの話で、
たぶんトリコに。
イノセンス・クイーン
たぶんトリコに。
イノセンス・クイーン
「……あのさぁ」
「え?」
「気になってたんだけど」
「なんですか?」
本棚から手に取り流し読みしていた本を置いて先生の方を見る。
だけど先生は机に伏せたまんまでいた。だるだるですね。
こっちから見えるのは背中だけ。
どうやらそのままで話す気らしい。ゆるゆるですね。
「スカート、短すぎるんじゃない」
自分の膝元に視線を落とす。
なんら普通の膝上丈ですが。
「……そうですか?」
「短い」
「そんなことないですよ」
「あるよ。常に夏だからか知らないけどそれにしたってここ最近は、」
よく見てるんですね、とは言わなかった。怒られそうなので。
そこで初めて、先生はこっちを向く。
なにやら不機嫌なもよう。
「長くしなさい」
あ、ついに命令形。
わたしは少しむっとしたので反論にでた。
「関係なくないですか」
「え」
「そういうこと言っていいのはお父さんと彼氏だけです」
「………」
先生は一瞬ひるんでから、少し、視線をそらして。
「………長くしなさない」
「……………え?」
なにそれ。そんな。
一体どっちのつもりで、
「「………」」
気まずい空気。
「………あの、」
「なに」
「今度から気を付けます」
「……そうしてください」
「「………」」
そしてまた沈黙。
「え?」
「気になってたんだけど」
「なんですか?」
本棚から手に取り流し読みしていた本を置いて先生の方を見る。
だけど先生は机に伏せたまんまでいた。だるだるですね。
こっちから見えるのは背中だけ。
どうやらそのままで話す気らしい。ゆるゆるですね。
「スカート、短すぎるんじゃない」
自分の膝元に視線を落とす。
なんら普通の膝上丈ですが。
「……そうですか?」
「短い」
「そんなことないですよ」
「あるよ。常に夏だからか知らないけどそれにしたってここ最近は、」
よく見てるんですね、とは言わなかった。怒られそうなので。
そこで初めて、先生はこっちを向く。
なにやら不機嫌なもよう。
「長くしなさい」
あ、ついに命令形。
わたしは少しむっとしたので反論にでた。
「関係なくないですか」
「え」
「そういうこと言っていいのはお父さんと彼氏だけです」
「………」
先生は一瞬ひるんでから、少し、視線をそらして。
「………長くしなさない」
「……………え?」
なにそれ。そんな。
一体どっちのつもりで、
「「………」」
気まずい空気。
「………あの、」
「なに」
「今度から気を付けます」
「……そうしてください」
「「………」」
そしてまた沈黙。
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