妙な働きかけはいらないし、
そんな見透かす努力なんかもしなくていいの。
「おまえ、何気に独占欲強いよな」
いや、だからほっといてってば。
セパレーション
そんな見透かす努力なんかもしなくていいの。
「おまえ、何気に独占欲強いよな」
いや、だからほっといてってば。
セパレーション
あたしの彼は有名人である。
そして有名人とお付き合いをするのはとんでもなくめんどくさい。
そして彼もとんでもなくめんどくさい。
クールに見えて、何気に毎晩電話をかけてくるという熱心さ。
「佐野暇人……」
「馬鹿言え、大忙しだ。寝る時間もない」
「じゃあ寝てよ……。もう一時だよ」
「眠くない」
「あたしは眠い」
「付き合えよ」
「我が侭」
「今日週間誌で、」
「あぁ、見たのかやっぱり」
「見事に騒がれてたね。ついに若手アイドルに手を出しましたか」
「らしい」
「世間はわかってない。ハイジャンパー様には彼女がいるのに」
「うん」
「でも世間の女は週刊誌やらで仕入れた情報で佐野を知った気になるんだよ」
「おまえは、」
「こういう日は豪く饒舌になるな」
「………」
浅はかさに電話の奥で赤くなった。
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とても、素晴らしい作品ばかりでとてもいつも楽しみにしています。
これからも、花君の小説の更新頑張ってください。
楽しみにしていますので♪
花君は最初エンジン全開だったんですけど、最近草川作品熱に押され気味で…;(需要は花君のんが高いようなのですが笑)
まんべんなく更新できればなと思います。
書き込みありがとうございましたー!