今日はトクベツなんだよ。
スペシャル☆デイ
スペシャル☆デイ
「なんでこんな時間に呼び出したわけ?」
夜の公園はそれはもう寒くて誰もいなくて淋しい。
「誕生日の佐野を独り占めしたかったから」
「………ふーん」
「あ、今ちょっとにやけたね佐野」
「にやけてねーよ!」
「ふっふー」
「で、ほんとになんで……」
「ほんとだよ?誕生日をお祝いしたかったの」
「………ふん」
「けどプレゼントは用意してないっていう」
「うわ」
「申し訳ない」
「いや、別にいいけど」
「だからかわりに、」
「?」
「キス、してもいいよ?」
なぜに今日はこんなに挑戦的なのか。
うん。
そそるけど。
「………お前がしてほしいんじゃなくて?」
「佐野もしたいでしょう?」
「「………」」
数秒の視線の格闘の後(折れたのはどちらだったか)軽く触れ合わせた。
「おめでとう、佐野!」
だいすきなあなたが産まれてきてくれた今日は素敵な記念日。
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