あぁこの真っ白な医務室に、
色が溢れている。
イロトリドリノセカイ
色が溢れている。
イロトリドリノセカイ
「今日はまた派手にやったね」
「………えへ」
セロの髪は、見事にヨーヨーピンクに染まっていた。
「いっそもう髪その色に染めたら?ヨーヨーとお揃い」
「あー、考えておきます」
「いや、やめてよ。冗談だよ」
わかってますよ。と短く返して、
セロは椅子に腰掛ける。
「オレこの色に慣れてるから、変えたら失敗するかも」
髪をくしゃっと撫でる。
「はじめるよ」
色を抜かれる瞬間は、
いつも魔法にかかるようだと思う。
ゆらゆらと。
魔法は、きらきらと。
閉じた瞼の裏にはピンクが溶けて行くイメージ。
あれ。
「………先生いま、」
「なんにもしてないよ」
「口に、」
「してない」
「キス、」
「ごめん」
「出来心」
そんな。
この白い白い医務室に、
秘色で取り出されたピンク。
後に残った黄緑。
映える肌の色。
硬直したオルガの紫。
服や目、些細な色がそこにはあって、
そして、
2人そろって白い部屋に、頬の赤を足す。
今日も世界は、色で賑やかだ。
「………えへ」
セロの髪は、見事にヨーヨーピンクに染まっていた。
「いっそもう髪その色に染めたら?ヨーヨーとお揃い」
「あー、考えておきます」
「いや、やめてよ。冗談だよ」
わかってますよ。と短く返して、
セロは椅子に腰掛ける。
「オレこの色に慣れてるから、変えたら失敗するかも」
髪をくしゃっと撫でる。
「はじめるよ」
色を抜かれる瞬間は、
いつも魔法にかかるようだと思う。
ゆらゆらと。
魔法は、きらきらと。
閉じた瞼の裏にはピンクが溶けて行くイメージ。
あれ。
「………先生いま、」
「なんにもしてないよ」
「口に、」
「してない」
「キス、」
「ごめん」
「出来心」
そんな。
この白い白い医務室に、
秘色で取り出されたピンク。
後に残った黄緑。
映える肌の色。
硬直したオルガの紫。
服や目、些細な色がそこにはあって、
そして、
2人そろって白い部屋に、頬の赤を足す。
今日も世界は、色で賑やかだ。
PR
トラックバック
トラックバックURL: