溶けて消えてしまいたいと思ったの
安直だけどそれしか
それしか
水葬
安直だけどそれしか
それしか
水葬
「わたし死ぬなら海に沈めてほしいです」
「………えー。」
「水葬、って言うんですよ」
「いや知っているが」
「なんか人魚みたい」
「泡には、ならないぞ、」
「海底で、誰にも見つけてもらえない。」
「それが、いいんですよ」
笑う。
あぁいつもの笑い方だ。
だったら大丈夫だ。
最近、豪華客船沈没の話を聞かせたりしたから、こんなことを言うんだろうか。
しかし真意が掴めない。
一人で、海底で?
そんなの寂しいだろ。
お前、じゃなくて、俺。が。
「残念なお話を申し上げますと」
「うん」
「そのときは旦那様も一緒です」
「それは残念だ」
生死とは無縁の柔い空気揺れるうららかな午後。
「………えー。」
「水葬、って言うんですよ」
「いや知っているが」
「なんか人魚みたい」
「泡には、ならないぞ、」
「海底で、誰にも見つけてもらえない。」
「それが、いいんですよ」
笑う。
あぁいつもの笑い方だ。
だったら大丈夫だ。
最近、豪華客船沈没の話を聞かせたりしたから、こんなことを言うんだろうか。
しかし真意が掴めない。
一人で、海底で?
そんなの寂しいだろ。
お前、じゃなくて、俺。が。
「残念なお話を申し上げますと」
「うん」
「そのときは旦那様も一緒です」
「それは残念だ」
生死とは無縁の柔い空気揺れるうららかな午後。
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