めるとだうん

上手に恋するために一時の我慢。






ギミック

同室に彼女がいるために日夜頭を悩ませ続けなければならない。

それは覚悟してた。






しかし時に大胆にアクティブに！





ばーい、難波寮長。

鵜呑みにするのも癪だけれども正論だとも思う。←






大胆に。






「芦屋」

「んー？」

「ちょっと来い」






手招き、すると素直に寄ってくる。






「佐野？」






疑わない眼。

可愛いなぁ。






「今日さ」

「うん」

「一緒に寝よっか」






アクティブに。






「……う、うん………」






基本彼女は嫌がらない。

今までの暮らしを顧みると、自然といえば自然なことだったからだ。

だから調子にのって俺がいろいろしてしまうのだ。←






招き入れた彼女は。














ガッチガチ。














「………芦屋？」

「なに？」

「かたすぎねぇか」

「だっ……」

「何もしねぇよ」










嘘じゃない。

大胆に。アクティブに。
けれどほんとうに手を出そうという気はない。



……なのにそんなにかたいと、










「何かされること、期待してるみたい」




「んなッ…･･･！」










ぼッ。と見るからに熱る顔。











おいおいおいおい。



冗談なのに。

そんな反応…。















こっちが、照れるっつーの。

















「………佐野」

「ん」

「鼻押さえんのやめて……」

「……いや出るから」

「エロ佐野……」

「こら」
















そうだ　したくないわけじゃないんだ。

ただ　やっぱりそれはなんかちがう気がして。




思い切って背を向けて眠る。






「んん？」






ほんとうに何にもないので芦屋も疑問に思い始めてる。















「（絶対。何にもしてやるもんか）」















大胆に。アクティブに。

しかし、手は、ギリギリで出さない。







なんでかって？






「ねぇねぇ、佐野」






そんなの、






「………なに？」

「こっち向いて寝てよ」








「………抱っこして寝てよ」
















構ってほしくて仕方なくするため、

熱を一生下げないため、だ。














………………。















ばーい。難波寮長。