だって、
まだ一緒にいたい。
気付かぬフリをする
「佐野ーっ」
情けない顔をして ある夜、
芦屋が枕を抱きしめ佐野宅(ベッド)に押しかけてきた。
「………何」
「言わずもがな」
「今日もか」
「思い出すんだもん!」
先日のホラー特集。
「だってぐわぁ!だよっ、ぐわぁ!!って!」
「あぁ、あれな。ぐわぁだったな」
「怖いだろ!?」
「いや、さほど」
「変だよ佐野………」
「はいはい」
「どうぞ」
「(……なんて顔見せてくれるんだ)」
嬉しそうに笑う顔なんて。
これはあれだな。
同衾。
同衾って。
「おっじゃまっしまーす♪」
あー、と息をついて、
「ぬくいっ」
へへっと笑う顔を見て、和みもするのだが、
女子の肌のかんじといったら、
「(鼻血出そう……)」
手を出したいのは、やまやま、なんだけど。
でもだめなんだよなぁ。
下心をひた隠しにして、
でも引き離したりとかできないで、
瑞稀がまだ男でいることを通すのなら、
「(まだ当分は生殺しか……)」
跳ねた前髪を摘む。
「(ならもう少しは)」
気づかぬフリを、
情けない顔をして ある夜、
芦屋が枕を抱きしめ佐野宅(ベッド)に押しかけてきた。
「………何」
「言わずもがな」
「今日もか」
「思い出すんだもん!」
先日のホラー特集。
「だってぐわぁ!だよっ、ぐわぁ!!って!」
「あぁ、あれな。ぐわぁだったな」
「怖いだろ!?」
「いや、さほど」
「変だよ佐野………」
「はいはい」
「どうぞ」
「(……なんて顔見せてくれるんだ)」
嬉しそうに笑う顔なんて。
これはあれだな。
同衾。
同衾って。
「おっじゃまっしまーす♪」
あー、と息をついて、
「ぬくいっ」
へへっと笑う顔を見て、和みもするのだが、
女子の肌のかんじといったら、
「(鼻血出そう……)」
手を出したいのは、やまやま、なんだけど。
でもだめなんだよなぁ。
下心をひた隠しにして、
でも引き離したりとかできないで、
瑞稀がまだ男でいることを通すのなら、
「(まだ当分は生殺しか……)」
跳ねた前髪を摘む。
「(ならもう少しは)」
気づかぬフリを、
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